あらたな変異株と薬

 

あらたな変異株と薬

年が変わり、一気にコロナ感染症が増えてきたのはご存じの通りです。同時にインフルエンザも流行期に入ってきました。

コロナ感染症は発熱がなく咽頭痛だけでも陽性の方が増えてきているようです。今後、ますます普通の風邪と区別がつかなくなりそうです。インフルエンザは相変わらず40℃近い発熱がある場合が多いようです。

ところで、メディアでも言われているようにこれから流行してくるであろう変異株BQ.1.1とXBBについて、今までのワクチンが効かないのではという話があります。最近の論文でも免疫をすり抜けるという報告があり、心配なところです。The Lancet. Infectious diseases. 2023 Jan 05; pii: S1473-3099(22)00831-3.

しかし、現在使われている治療薬(レムデシビル、モルヌピラビル、ニルマトレルビル)の効果はしっかりあるようです。オミクロン株から新たに派生したBQ.1.1とXBBに対して、いずれも高い増殖抑制効果が認められたという報告があります。The New England journal of medicine. 2023 Jan 05;388(1);89-91. pii: NEJMc2214302.

当院では薬について、ラゲブリオ(モルヌピラビル)という薬を処方することが多いです。実際使ってみるとこの薬は効果あるようですが、処方にあたり強い規制や条件があります。薬価が高いので国もある程度条件を入れていると思われます。  当院ではその規制にのっとって検査治療をしておりますので、診察時にはご協力ください。

2023.1.16

医学情報

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